2014年2月11日火曜日

MetasequoiaのMQOをBlenderでFBXに変換するメモ

概要

3DCGモデラーなら名前くらいは知っている3DCGソフトMetasequoia(メタセコイア)は本来は有償ソフトですが、アクティベーションしていない状態でも評価版として一部機能が制限された状態で利用することが出来ます。その制限された機能の一部に、専用形式(.mqo)以外でエクスポートする機能が含まれていて、汎用性の高いOBJやFBX(Metasequoia4から)をエクスポートするにはMetasequoiaをアクティベーションする必要があります。

評価版でもモデリングは問題なくできるので、3DCGモデリングの入門ツールとしてMetasequoiaを使っている or 使っていた人もいらっしゃるのではないでしょうか。私もそんな一人なわけで、かれこれ7年ほどMetasequoiaでモデリング道を歩んできました。数年前からAutodesk Mayaを使い始めてから、過去に作った資産をMayaに持ち込みたくなったわけです。

ということで、mqoファイルをMetasequoia以外のツールを使ってFBX形式に変換する方法を探ってみたので、結果をメモとして残します。

 用意するもの

カッコ内はこちらで検証した際のバージョンです。 

  • Metasequoia(Ver3.1.5)
  • Blender(2.68a)
  • メタセコイア(.mqo)インポーター/エクスポーター(268)


「メタセコイア(.mqo)インポーター/エクスポーター」はBlenderでmqoファイルをインポートおよびエクスポートできるようにするスクリプトです。こちらからダウンロードできます。配布サイトにある導入手順に従ってBlenderにインストールしてください。

手順

まずはFBXに変換したいmqoファイルとテクスチャの画像ファイルを同じディレクトリに格納します。


Metasequoiaで開いたところ。今回はこの戦闘機のモデルを使います。


材質の設定。テクスチャファイルは同じディレクト内に配置します。これをしないとFBXでエクスポートする際にUV情報が引き継がれないようです。


次にBlenderを起動し、目的のmqoファイルをインポートします。このときインポートオプションは必要でないものはすべてチェックを外しておきます。

Blenderにmqoファイルをインポートしたところ。


インポートしたモデルのテクスチャが正しく反映されているかBlender右側のパレットで確認します。問題なければエクスポートからFBXを選択します。


インポート時と同様に、必要でないエクスポートオプションはすべてチェックを外します。任意のファイル名で保存します。


これでmqoファイルをFBX形式に変換できました。


Maya 2013で読み込めることを確認!

MentalRayでレンダリングした結果。

あちらこちらで不自然な陰が入っている箇所がありますね。これは法線情報がデタラメな状態になっているからです。 これを修正する手順は次回以降のエントリーで書きたいと思います。

 

まとめ

基本的にはBlenderを変換ツールとして使って、メタセコイア→Blender→Maya(など)といった感じでツール間のギャップを橋渡ししてもらいます。

Blenderでエクスポートする前にテクスチャが指定されている必要がある点がミソです。
UV情報が引き継がれさえすればあとは(私の場合は)Mayaのハイパーシェードでマテリアルを指定し直せばOKです。

2013年12月30日月曜日

艦これブラウザ「提督業も忙しい!」のアイコンをデザインしました


こちらで公開されている、艦これがより遊びやすくなるツール「提督業も忙しい!」のアイコンをデザインしました。海軍将官の階級章がモチーフです。
12月29日リリースのversion1.2からアイコンが採用されています。

艦これ用のツールはいくつかありますが、その中でも「提督業も忙しい!」は黒を基調としたモダンなUIデザインが個人的にお気に入りです。

2013年12月26日木曜日

型落ちオフィスパソコンを3DCG製作マシンにカスタム

いきさつ

3DCGを勉強している知人に依頼されて、型落ちのオフィス向けパソコンを3DCG製作マシンに改造することになりました。

今回は某所で処分を待っていたHP Compaq 6000 Pro SF Desktop PCをタダで譲って貰い、このパーツをいくつか交換することでAutodeskMayaでCG製作が出来るマシンを目指します。

改造するパソコン


元々のスペックに関してはメーカーのサイトをご覧ください。
日本HP 旧モデル情報 6000 Pro SF-スペック(BTOモデル:C450/1.0/160d/W7)VP652PA#ABJ
  • Celeron450 (2.2GHz)
  • DDR3 PC-10600 1GB*2
  • Intel GMA4500

Windows7SP1でのエクスペリエンスインデックスは以下の通りです。

  • プロセッサ:4.3
  • メモリ(RAM):4.9
  • グラフィックス:4.3
  • ゲーム用グラフィックス:3.5
  • プライマリ ハードディスク:5.9

ざっとおさらいすると、CPUがCeleron450(2.2GHz)だとか、グラフィックがIntel GMA4500だとCG製作にはとことん向いてない構成なんですが、特に電源が問題です。定格容量が240Wと貧弱で、しかもユニットが独自規格なので大容量のモノに交換できないという仕様です。
(その代わりケース内のレイアウトやパーツの交換しやすさは抜群に良いです。このあたりの設計は流石!)


CPU

ソケットがLGA775でチップセットがQ43 ExpressなのでCore2プロセッサの最終世代まで搭載できます。さすがにCeleronのままとはいかないのでCPUはもちろん交換しますが、電源容量がシビアです。
冷却や消費電力、コストパフォーマンスを考慮した結果、
Core2Duo E8400(3.0GHz)
に交換することにしました。
もちろん今どき中古しか手に入りませんが、CPU単体で3,000円以下とお買い得です。

メモリ

次にメモリですが、Core2世代のマザーボードながら(当時はDDR2が主流でした)いま主流のDDR3をサポートするチップセットです。
メモリスロットは全4レーンで、すでに1GBのモジュール*2で2つ埋まっています。
2GB*2の増設で「合計6GBでも良いかな……」とも思いましたが、AfterEffectsやPhotoshopでの重い作業をこなすには正直不安なので、ここは思い切ってCFDの4GB2枚組をチョイス。
合計10GB
となりました。

グラフィック

最後にグラフィック、コイツの選定が一番厄介でした。
・補助電源無し
・ロープロファイル対応
・低消費電力
・コストパフォーマンス重視
と、条件がきつく、消費電力が一番心配です。
4Gamerの記事を探ってみたところ、現行手に入るGPUでFF14のベンチマークを走らせる大がかりなレビューを発見しました。ここにシステム全体の消費電力も記載されていたのでコレをかなり参考にしました。

「FFXIV:新生エオルゼア」の新ベンチマーク「キャラクター編」を現行GPU計31製品で回してみた。エンジンの改良で快適度はどう変わった? - 4Gamer.net

GeForce GT630は今年になって刷新され、市場には2種類アーキテクチャの製品が出回っています。旧来のGT630は前世代のGeForce GT440と性能がほぼ同じで、アーキテクチャもFermiから変わっていません。
一方で今年から追加されたGT630は最新のKeplerアーキテクチャに変更されていて、消費電力が旧GT630から60%以上削減されています。

NVIDIA,GDDR5対応の「GeForce GT 640」とKepler版「GeForce GT 630」を製品リストに追加。新型コア「GK208」を採用? - 4Gamer.net

前述のFF14ベンチマークでも現行のGeForceのなかでは新GT630がもっとも低消費電力です。
というわけで、消費電力的には
新GeForce GT630
がもっとも有力です。
補助電源無し&ロープロファイル対応の条件を満たす安価なグラフィックボードはいまのところ
ZOTAC ZT-60408-20L
だったのでコレをチョイス。


最終的に
  • Core2Duo E8400(3.0GHz)
  • DDR3 PC-10600 1GB*2 + 4GB*2
  • GeForce GT630(Kepler)
という構成に落ち着きました。
費用は送料抜きで概ね18,000円でした。円安が進んでメモリが高価になりましたね…。

結果

エクスペリエンスインデックスは以下のように改善しました。
  • プロセッサ:4.3 → 6.5
  • メモリ(RAM):4.9 → 6.5
  • グラフィックス:4.3 → 5.6
  • ゲーム用グラフィックス:3.5 → 6.7
  • プライマリ ハードディスク:5.9 → 5.9

肝心のMaya2013も問題なく動作しています!

余談ですが、ファイナルファンタジーXIV:新生エオルゼアのベンチマークスコアも劇的に改善しました
ヽ(•̀ω•́ )ゝ
※1280*1024pxで標準品質(ノートPC)
371(動作困難)5394(とても快適)